音痴の稽古場日誌

虚仮華紙×劇団森企画公演「音痴の夢を観る観るうちに、遠方の遊星になるとゆう」の稽古記録です

遠方(立石)

遠方です。


読み方としてはやはり「えんぽう」となるけど、「おちかた」という読み方も一応あるらしい。意味はどちらも変わらず「遠くの所。ずっと向こうの方。」シンプルにこうなる。おちかたってじゃあどういう時に使うのかなと思って検索してみると、「彼方茜香」というタレントの方が出てきた。「彼方」でおちかたと読ませるらしい。えーそうなのかと思ってスクロールしてたら「彼方」の読みが並んでいるweb辞書に当たった。どうやら彼方の読みは結構たくさんあるみたいで、詳しくは古語辞典を見てほしいけれど、あんまり「彼方」で「おちかた」と読まれるのはメジャーではないようだった。少なくとも載ってなかった。彼方茜香のおちかたは当て字に近いものなのかもしれない。歴史的には「おちかた」といえば「遠方」の方がメジャーなのに、(たぶん)当て字の「彼方茜香」に検索結果を占拠されてしまっているのは、卵より先に鶏が生まれてしまった感じのような気がする。どっちだろうかはよくわかんない。


最も今回ではえんぽうです。ちゃんと確認したわけではないけど、おちかたと読んでいる人を見たことがないので、おそらくえんぽうです。遠方。「方」を「ぽう」と読みますね。そのせいで、「えんぽう」という字面からはそこまでの遠方を感じない。二つ覚えで「えんぽう」を検索してみると、また色々出てきた。いちいちこんなことしてたらきりがないとも思うけど、「遠方」がなんと検索結果の一番ではなかった。遠方はどっちの読みも微妙な立場に立たされているらしい。年号とかの方が出てくる。ちなみに関連検索候補を見てみると「遠方 トイレ」というものがあった。遠出した先でトイレ探して焦る人は意外といるのかしらと思ってそっちへ飛んでみると、遠方って、どうやらトイレの隠語らしい。主にデパートなんかで使われるものらしい。僕のバイト先にもトイレに行くことを表す隠語は用意されているけど、こういう呼び方は知らなかったと思い、もうちょっと見てみると、「便所異名集覧」という本を見つけた。ひたすらトイレの呼び方を集めた本で、1114通りあるらしい。果たしてそのうち隠語として使われるトイレはどれくらい含まれているのか気になると、だからこんなことをだらだら続けていると随分遠くまで来てしまった気がする。実際にはスマホ以外何物も使っていないのに。